【現役Webライターが語る】AI活用法5選！今後生き残るには何が必要？

AI技術の進化とともに、Webライターの執筆スタイルも大きく変わりつつあります。あなたも「AIを活用すれば、もっと効率的に記事を書けるのでは？」と考えたことはありませんか？

しかし、AIの活用には賛否両論が。一部のクライアントはAIの使用を制限し、一方で多くのライターがその便益を享受しています。

この記事では、現役WebライターがAIをどのように活用しているのか、またAI時代のWebライターに求められるスキルや心構えについて詳しく解説します。

WebライターのAI活用について、洞察を深めていきましょう。

Webライター×AI活用の現状

現在、どんな職業にもAIは欠かせないものとなっています。Webライターも例外ではなく、今やAIを使うのが当たり前にさえなってきています。

そこで、まずはWebライター×AI活用の現状を、下記2つの視点から見ていきましょう。

• AIを活用する人は増えている
• AI禁止のクライアントが増えている

AIを活用する人は増えている

現代ではWebライターをはじめとして、多くの事業者がAI技術を活用しており、業務の効率化を実現しています。情報も充実してきて、AIを活用している人は徐々に増えてきています。

FREENANCE byGMOの調査によると、フリーランスの約4人に1人はAIの活用経験があると回答しており、今後活用したいと思っている人も約半数いました。

出典：フリーランスの過半数がAIは「仕事に良い影響」と予測、4人に1人がプログラミングなどで既にAIを活用〜「FREENANCE(フリーナンス) byGMO」がAIに関する調査を実施〜

「ChatGPTを使った記事作成のやり方」なんて記事も多く存在し、もはやAIはあって当たり前の存在になっています。

今後Webライターとして活躍していくには、AIは必要不可欠な存在になっていくでしょう。

AI禁止のクライアントが増えている

AIを活用する人が増えている一方で、AIを使用禁止にするクライアントも増加しています。

実際に、クラウドソーシングで募集をかける際、AIツールの利用禁止を明記している案件も見かけるようになりました。

これは、AIによる文章生成は効率的である一方、オリジナリティや人間らしい感情の表現が欠けることがあるためです。

また、AIで生成した文章には間違いもあり、文章の質が担保できない点も、AI禁止の理由の一つとなっています。

これは、当てはまる人と当てはまらない人がいます。

AIが出力した文章をそのまま使いたい人は、AIを使わない方がいいです。逆に、AIが出力した文章をもとに、ブラッシュアップできる人はどんどん使っていいと思っています。

なぜなら、AIが出力した文章はそのまま使うには問題があります。

そのため、人が手を加える必要があるのですが、それをしないライターが多すぎるために、仕方なくクライアントは最初からAIを禁止にするのです。

経験談になりますが、私がライティングを担当している案件は、すべて「AIを使ってもいい」と言われています。

むしろ、どんどんAIを活用してほしいと言われ、先方からもAIの活用方法を教えていただけるくらいです。

肌感として、AIを活用してほしいと思っているクライアントは多いです。

WebライターがAIを活用するときの心構え

AIを使いこなせるWebライターになるには、まず”AI活用の心構え”を知っておく必要があります。WebライターがAIを活用するときの心構えは、下記の2つです。

• AIは完璧じゃない
• イメージは「ちょっと抜けている優秀な部下」

AIは完璧じゃない

AIを活用する際は、出力される文章は完璧ではないという認識を持ちましょう。

AIは大量のデータをもとに学習を行って文章を生成しますが、その内容は必ずしも正確であるとは限りません。

インターネット上にはさまざまな情報があふれています。もちろんAIもできるだけ正確な情報を選択しようとしますが、誤った情報を出力するリスクはゼロにできません。

ChatGPTによると、岸田首相の就任日が2021年（令和3年）11月10日となっています。

ただ、これは第2次岸田内閣が始まった日で、第1次岸田内閣は2021年（令和3年）10月4日に発足しています。

嘘をついているわけではありませんが、ぱっと見だと”岸田文雄が初めて総理大臣になったのが2021年（令和3年）11月10日”と勘違いする人も出てくるでしょう。

そのため、AIは強力なツールであるものの、その出力内容を鵜呑みにするのではなく、常に確認と修正のステップが必要といえます。

イメージは「ちょっと抜けている優秀な部下」

AIを活用する際の最適な心構えとして、AIを「ちょっと抜けているが基本的には優秀な部下」と捉えるのがおすすめです。

AIは指示されたことを非常に早く遂行する能力を持っていますが、細かい点や人間の感性を完全には捉えられません。

そのため、部下としての役割を期待しつつ、その出力に対する最終的なチェックは人間が行うというスタンスが求められます。

例えば、AIを使って記事の下書きを作成し、その後自らが内容をブラッシュアップするような使い方がいいでしょう。

AIに頼ることは悪くないですが、必ず自分でも目を通し、自分が執筆した記事として出しても大丈夫と思えるレベルにしましょう。

現役WebライターのAI活用術5選

ここまで”AIを使いこなせるWebライターになろう”と言ってきましたが、このように思う方もいるでしょう。

そこで一例として、現役WebライターであるシライシのAI活用術を5つ紹介します。

• 情報収集してもらう
• 構成を作ってもらう
• 執筆してもらう
• リライト・校正してもらう
• 追加情報を提案してもらう

実際にどのようにAIを活用すればいいのか、具体的な方法を知っておきましょう。

1：情報収集してもらう

AIはインターネット上に散らばっている情報を集めるのが得意なため、情報収集に活用できます。

ライティングには情報収集が必須ですが、AIを使えば、情報収集の時間を大幅に短縮可能です。

このようにChatGPTが出してくれた情報をもとにすると、記事執筆が進みやすくなります。

ただ、ChatGPTの情報が100%真実とは限りません。必ず自分で裏取りはするようにしましょう。

とはいえ、ゼロからやるよりは、収集の時間を大幅に節約して情報を得られるのは大きなメリットです。

2：構成を作ってもらう

AIを使用して、記事の構成やアウトラインを自動生成することも可能です。

このように、記事の構成を出力してくれます。しかも、ただの構成ではなく、指示すればSEOの観点も含めた構成を提案してくれます。

もちろん編集は必要ですが、自分にはなかった視点を得られることもあるため、AIに構成を作ってもらうのは、いい活用法だと思います。

3：執筆してもらう

AIには、文章そのものを書いてもらうことも可能です。

このように、構成に沿った本文を出力してくれます。しかも、ただ文章を並べているわけではなく、論理的に意味が通るように文章として成り立っています。

ただ、中にはデタラメを書いていたり意味が分かりづらかったりする部分があるため、人間の目によるチェックは必須です。

とはいえ、もとの文があることで、加筆修正をすれば本文が出来上がります。ゼロから自分で文章を作り上げるよりは、はるかに短時間で文章作成ができるでしょう。

4：リライト・校正してもらう

AIは文章のリライトや校正も可能で、より高品質な文章を作成する手助けをしてくれます。

リライト前

リライト後

このように、自動で文章をリライトしてくれます。細かく指示を出せば要望にあったリライトも可能なため、時間が大幅に削減できます。

今回は、誤字脱字や冗長表現を校正してもらいましたが、こちらもプロンプトによって校正してもらう範囲は変えられます。

リライトや校正は案外時間がかかるため、AIを活用して時間を削減できるのはメリットといえるでしょう。

5：追加情報を提案してもらう

AIには、記事に関連する追加情報やデータを提案してもらうことも可能です。

今回はQ&Aを提案してもらいましたが、もちろんプロンプトを調整すれば、他の追加情報も提案してくれます。

特にリライトで情報を増やしたいときなどは、役立つ使い方です。AIを活用することで、記事の内容をより深く、広く掘り下げられます。

AIは部分的に記事に生かす使い方もできるため、初めてAIを使う場合は追加情報の提案からやってみるといいでしょう。

AI時代に求められるWebライターとは

今やAIを使ってライティングをするのが当たり前になってきており、Webライターのあり方も変化してきています。

ただ文章を書くだけならAIでもできるため、ただ文章を書くWebライターは淘汰されていくでしょう。

それでは、このAI時代に求められるWebライターとは、どんな人なのでしょうか。今後必要とされるWebライターは、下記の5種類です。

• AIが書いた記事を添削できるWebライター
• 検索意図をくみ取って執筆できるWebライター
• 内部リンクや追加情報を入れられるWebライター
• 文章以外で情報を充実させられるWebライター
• AIにはできないことができるWebライター

これからも生き残って活躍できるWebライターになるため、チェックしておきましょう。

1：AIが書いた記事を添削できるWebライター

AIに文章を生成してもらうのが当たり前になっている今、AIが書いた記事を添削できるWebライターが求められています。

AIは効率的に文章を生成できますが、その内容は必ずしも完璧ではありません。法律や文章のニュアンスを完全に理解するのは難しいため、人間のチェックが不可欠です。

例えば、ある企業がAIツールを使用してプレスリリースを作成した際、文法的には正確であったものの、会社のブランドイメージに合わない表現が含まれていたという事例がありました。

また、AIが出力した文章の裏取りや冗長表現の修正など、人間の手が必要な部分は多く存在します。そのため、AIが書いた記事を添削できるWebライターが求められているのです。

2：検索意図をくみ取って執筆できるWebライター

検索意図を理解し、それに基づいて執筆する能力は、AI時代のWebライターに求められるスキルです。

SEOの最適化は、単にキーワードを含めるだけではなく、ユーザーの検索意図を理解してそれに応える内容を提供しなければなりません。

AIも指示すればある程度は検索意図を読み取って文章を生成してくれますが、潜在ニーズまで深堀りして執筆することはまだまだ難しいです。

例えば、「薄毛　原因」と調べる読者は、薄毛の原因だけを知りたいのではなく、潜在ニーズとして薄毛の予防法や対処法を知りたいと考えていることが予想できます。

そのため、ただ文章を書くだけではなく、ユーザーの検索意図を正確にくみ取り、それに応じた内容を執筆できるWebライターが求められています。

3：内部リンクや追加情報を入れられるWebライター

記事内での適切な内部リンクや追加情報の提供は、ユーザーエクスペリエンスの向上に寄与します。ただ、現在の技術では、AIが内部リンクや追加情報まで入れるのは難しいです。

内部リンクや追加情報は、読者が知りたいと思ったタイミングで読めるように設置する必要があります。

読者の気持ちは記事を読んでいく中でも変化するのですが、その感情の変化を感じるのはAIよりも人間の方が優れています。

内部リンクや追加情報の提供が適切にできるWebライターは、今後も重宝されていくでしょう。

4：文章以外で情報を充実させられるWebライター

テキストだけでなく、表やグラフ、図解などを活用して情報を伝えられるWebライターは、今後も求められるでしょう。

ユーザーは情報を多角的に受け取ることを好むため、テキストだけでなく、視覚的な要素も重要となります。

AIはテキストや絵に関しては、レベルが高いです。しかし、表やグラフ、図解での出力はまだそのまま使えるようなレベルではありません。

とはいえ、あくまでもおしゃれではなく、”分かりやすい”表やグラフ、図解が求められます。分かりやすいにフォーカスするのであれば、PowerPointやCanvaでも作成できます。

5：AIにはできないことができるWebライター

総括のようになってしまいますが、AIにはできないことができるWebライターは、今後も求められる存在になります。

例えば、自身の経験談を交えたライティングや、商品の特性を理解して訴求できるセールスライティングができるWebライターです。

AIは文章を生成できますが、あくまで得意なのはインターネット上にある情報をまとめることです。そのため、独自の情報や体験談などは、AIには書けないのです。

人間だけができることで自分の価値を上げられるWebライターは、今後も求められる存在になれるはずです。

Webライターが活用すべき6つのAIライティングツール

今やWebライターはAIを活用するのが当たり前の時代ですが、みなさんはどんなAIツールを使っていますか？

ここでは、代表的なAIライティングツールを6つ紹介します。

• ChatGPT
• Bing AI
• Google Bard
• Nortion AI
• Claude
• AI Writer

どんなAIを使えばいいか分からない方、新しいAIツールを知りたい方はチェックしてみてください。

1：ChatGPT

ChatGPTは2022年11月に公開され、リリース後わずか2か月でユーザー数1億人を突破したAIツールです。

OpenAIによって開発されたChatGPTは、大量のテキストデータを学習しており、多様なトピックに関する文章を生成できます。

実際に、企業のFAQページ作成やブログ記事の下書き作成にChatGPTを活用するケースが増えています。

ChatGPTは最もユーザー数が多く、Webライターにとって必須のAIツールとなっています。これからAIツールを使い始めるなら、まずChatGPTを使うのがおすすめです。

2：Bing AI

Bing AIは、Microsoft（マイクロソフト）が提供する検索エンジン「Bing」に、GPT-4搭載の「AIチャット」を組み合わせたAIツールです。

チャット形式でのやり取りができるのはChatGPTと同じですが、違いとしては「最新の情報を根拠を持って教えてくれる」点にあります。

Bing AIでは、Bingの検索結果をもとに回答してくれるほか、情報の参照元をすぐに確認できます。そのため、提案された情報が最新なのか、正しいのかをすぐに確認できるのです。

検索エンジンと併せて使いたい場合は、おすすめです。

Bingは、検索エンジンとしての機能に加え、AI技術を活用してユーザーエクスペリエンスを向上させています。

3：Google Bard

Google Bardは、おなじみ検索エンジン大手のGoogleが開発した対話型AIサービスです。今は試験運用の段階ですが、2023年3月にアメリカとイギリス、2023年5月には日本版が公開されています。

Google BardではGoogleの検索結果をもとに回答してくれるため、最新で質の高い情報を提供してくれます。

ChatGPTに対抗するようにリリースされましたが、少し後れをとっているような状況です。

そのため、現在Google Bardを使うなら、他のAIツールと併用するのがおすすめです。

4：Nortion AI

Nortion AIは、テキスト作成やスケジュール管理などが一括で行えるオールインワンワークスペースサービスである「Nortion」内で使えるAIサービスです。

Nortion AIは、特に文章作成で力を発揮し、翻訳や添削はもちろん、表の作成など、記事作成に役立つ使い方がたくさんできます。

普段からNortionを使用している方は、まずNortion AIから使ってみるといいでしょう。

5：Claude

Claude（クロード）は、ChatGPTでおなじみのOpenAIの元社員が設立した「Anthropic（アンソロピック）」が開発したAIツールです。

より自然な会話ができる点が評価されており、今後目が離せないAIツールです。

新しいAIツールを探している方は、ぜひチェックしてみてください！

6：AI Writer

AI Writerは、システム開発サービス「Swooo」が提供するAIツールで、記事作成に特化している点が特徴です。

ChatGPTのAPIを利用しているため、高品質な記事を作成できます。また、ChatGPTの弱点でもあった長文の作成が可能で、5,000文字を超える記事でも一度に出力できます。

現役WebライターがAIを使って感じたこと

シライシは現在現役のWebライターとして活動していますが、AIツールも使っています。そこで、現役Webライターのシライシが、AIを使って感じた下記3つのことを紹介します。

• 記事作成にかかる時間が減った
• プロンプトが大事
• 質の低い記事が量産されるリスクがある

共感できる部分もあると思いますので、ぜひご覧ください。

記事作成にかかる時間が減った

具体的に、今までは3,000文字書くのに2時間程度かかっていましたが、AIツールを使うようになってからは、修正を含めて3,000文字を1時間程度で執筆できるようになりました。

やはりゼロから執筆するよりは、元の文章があって、それを修正・追記する方が時間も労力も少なくて済みます。

記事作成が楽になったというよりは、よりよい記事にするための時間が取れるようになったという感じです。

記事作成にかかる時間が減ってかつ、記事の質が上がるようにできているので、AIツールを使うようになって良かったなと感じています。

プロンプトが大事

プロンプトとは「促す（もの）」という意味で、IT分野ではシステムを動かすための文章を指します。

AIは与えられたプロンプトに基づいて文章を生成するため、その質や方向性はプロンプトの設定に大きく依存します。

プロンプトがしっかりしていないと、良い回答はしてくれません。プロンプトだけでプレゼント企画やコンテンツ販売が行われているほどです。

そのため、AIツールを使いこなしたい場合は、プロンプトを勉強するのがおすすめです。

質の低い記事が量産されるリスクがある

AIは、そこそこの文章であれば出力してくれます。そのため、AIに文章の執筆を任せっきりにしようと考える人が多いと、質の低い記事が量産されるリスクがあると感じました。

AIは迅速に文章を生成できる反面、深い洞察や独自の視点を持つことが難しいため、一定のテンプレートに沿った内容が繰り返されることがあります。

そのため、AIが出力した文章をそのまま使うのではなく、人の手を加え、より魅力的な文章にするのが重要です。

WebライターのAI活用に関するよくある質問

最後に、WebライターのAI活用に関する下記3つのよくある質問に回答します。

• AIは使わない方がいい？
• ChatGPTなどのAIによりWebライターは不要になる？
• AIにまだできないことは？

AI活用をするときに必ずと言っていいほど当たる壁のため、チェックしておいてください。

Q：AIは使わない方がいい？

AIを使えば効率的に執筆できるようになりますが、過度な依存は品質の低下を招く可能性があります。

先述の通り、AIは完璧ではありません。そのため、AIが出力した文章をそのまま使うと、低品質な記事になる可能性が高いです。

AIが出力した文章を使う場合は手直しが必要ですが、Webライティングの基本がわかっていないと、どこを手直しすればいいか分かりません。

Q：ChatGPTなどのAIによりWebライターは不要になる？

AIはWebライターのサポートツールの一つであり、ライター自体を置き換えるものではありません。

AIは文章を出力できますが、人の感情や独自の視点を持つことはできません。そのため、AIが文章を出力したとしても、その文章を確認する人が必要なのです。

Q：AIにまだできないことは？

AIは自然な文章を出力できますが、人間の感情を動かす文章を書いたり、図解を作ったりするのはまだできません。

そのため、詩や小説などのクリエイティブな文章生成では、まだまだ人間が書いた文章が求められます。

Webライティングに関しても、読者の検索意図を捉えたり図解で説明したりするのは、人間の方が優れています。

まとめ：AIを活用して活躍できるWebライターになろう

「WebライターのAI活用」は、今や欠かせないテーマになっています。

現在、多くのライターがAIを活用して効率的に記事を作成していますが、一方でAIの使用を制限するクライアントも増えています。

AIは完璧ではなく、あくまで「優秀な部下」としての位置づけが適切です。

今後のWebライターに求められるスキルとしては、AIの出力を適切に添削する能力や、AIにはできない深い洞察を持つことが重要となります。